過去ブログ: CSA Congress2014 報告 (第1回)

2014/09/22(月曜日)

日本クラウドセキュリティアライアンス 業務執行理事 勝見 勉

CSAとして、Congress(秋に行う、教育プログラムを含んだグローバルカンファレンス)は5回目のはずです。昨年まではフロリダ州オーランド(Disney Worldで有名)で、MIS Training Instituteがorganizerとなって実施されてきましたが、今年はIAPP(International Association of Privacy Professional)との合同で、IAPP Privacy Academy & CSA Congress 2014 として、場所もシリコンバレーの中心、San Jose Convention Centerに移っての開催です。
16,17日とpre-conference eventがあり、18日と19日がメインプログラムとなっています。
17日と18日には、コンファレンスプログラムが終了後、展示エリアでのdinnerまでの間の5 minutes mixer hourが行われました。これは日本でいえば集団お見合いイベントに似ていて、長いテーブルを挟んで向かい合わせに座った人同士が自己紹介したり、共通関心領域やビジネスの可能性を探ったりする場で、5分経つと椅子を一つずつずれる、ということで、多くの出会いを演出する趣向です。1時間もやるので、ロスタイムを入れても10人ぐらいとは話ができるわけで、なかなか効率の良い「商談発掘の場」と言えそうです。
オープニングキーノートのトップバッターは、Judith Donathという、ハーバードのフェロー、前MITメディアラボ・ソーシャルメディアグループのディレクターという経歴の女性でした。プライバシーについての考察でした。60年 前のカフェのスナップ写真を紹介し、皆正装してお茶を飲んでいると指摘。そこから人々はどんどんカジュアルになる、つまり「公」と「私」の境・垣根が低く なる方向に行き、一方「公」におけるセキュリティ目的の監視は激しくなる、という中でプライバシーはどう担保されるのか、という切り口での考察でした。
ア メリカでは、「個人情報」よりもプライバシーが強く意識されています。逆に言うと個人情報、特に個人識別情報については、全くオープンです。この会議の配 布資料にも、参加登録したすべての人の氏名と所属がリストとして入っています。私の個人的感覚からは、こちらがまともに見えますが。
ということで、物理・サイバーを含むセキュリティを確保するための公的部門の役割と、そのために収集されるプライバシーにかかわる情報の保護と利用は、ますます複雑な、いろいろの考えが錯綜する課題となりそうだ、という感じで聞いていました。

続報は、準備でき次第お伝えします。
なお、プログラムの詳細はこちらを参照してください。https://cloudsecurityalliance.org/events/csa-congress-2014/

 

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