2015年 年頭のあいさつ (最終回)

2015年年頭のご挨拶の第五回(最終回)になります。最終回は、CSAジャパン代表理事の二木さんより投稿いただきました。


年頭ブログ(最終回)
CSAジャパン 代表理事 二木真明

CSA代表 Jim Reavis来日歓迎の飲み会から始まったCSA JCが、よりその活動の幅を広げるために一般社団法人となってから、早くも一年が経過しました。その間、多くの法人、個人会員にご参加いただき、活動をご支援いただいたことを、あらためて深く御礼申し上げる次第です。

さて、クラウドからのサービス提供やその利用は世界的に定着し、その利点や課題についても、より具体的な議論が可能になってきました。CSAが提供しているSTAR認証も、こうした状況を踏まえ、事業者のセキュリティの透明性を高め、より多くの、また高度なクラウド利用を推進する一助となるにちがいありません。そのような状況の中、我々日本サイドが、グローバルに存在感を高めていくことが重要になってきます。今のところ、残念ながらグローバルが矢継ぎ早にリリースしてくるアウトプットを翻訳、咀嚼することで手一杯の状況があります。ここから一歩踏み出して、新しいテーマや日本が優位性を発揮できる分野で、グローバルのアウトプット策定の過程から、深くかかわっていくことができれば、ほぼ同時のリリースが可能になるのと同時に、我々の考えもそこに組み込むことができます。こうしていくことが我が国におけるクラウド利用推進のために不可欠だろうと考える次第です。

そのためには、会員の皆様のご協力が不可欠です。現在、複数のワーキンググループがこうした活動を進めていますが、人的なリソースがきわめて限られています。こうした活動に積極的にご参加いただき、世界への発信にご協力いただければ幸いです。

さて、私自身は昨年より、IoT(Internet of Things)をひとつのテーマとして活動しています。IoTといえば、どうしてもデバイス側に目が行きがちですが、現実にはこれらのデバイスの多くが、メーカーによる管理サービスに統合されており、こうしたサービスは、現在ではクラウドから提供することが一般的です。IoTのセキュリティを考える際に、個々のデバイスの安全性もさることながら、それらを統合するクラウド側の安全性は、非常に多数のデバイス全体に影響するという意味で、非常に重要です。攻撃を企てる側にとっても効率がよいために、非常に高度な攻撃を仕掛けてくる可能性が高いと考えています。こうしたサービスのセキュリティをどう考えればいいのかを提示することも、我々の仕事だろうと思っている次第です。現在、IoTクラウドサービスWGを立ち上げて活動を開始していますが、メンバーも少なく、なかなか思うように作業が進まない状況があります。こちらも、是非、多くの皆様にご参加いただき、検討を加速できればと考えていますので、よろしくお願いいたします。

ようやく法人としての体をなしはじめたところのJCですが、今年は、これを基盤として、クラウドセキュリティを高める活動を加速していかなければいけません。このためには、様々な面で皆様のご支援が不可欠です。ぜひとも、我々の活動をご理解いただき、積極的に参加していただければと存じます。

 

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